吹奏楽コンクール小編成のすすめ─2023選曲の参考に①─
2回目の投稿は、【吹奏楽コンクールの選曲】の参考になればと思い、年間数百曲は聴いているであろう私の主観でおすすめを書きたいと思います。
今回はその第一回目として、小編成におすすめの曲を取り上げます。
小編成の魅力
小編成の魅力は“個が引き立つ”という点にあると考えています。各楽器・各プレーヤーの個性が引き立つことが小編成の魅力であり、そして各楽器の音色がブレンドしやすい点にも特色を感じます。
小編成の難しさ
一方で、“個人の負担”が大きいのが小編成の難しさではないでしょうか。体力的に一人一人にかかる負担も大きいですし、必然と“ソロ”が多くなる、つまり、技術面でぼろが出やすいという点に難しさがあります。
ですが、各バンドの特色を活かして選曲をすれば、個性的な演奏ができると思います。
小編成のおすすめ曲10選(前半5選)─2023年─
個人的な趣味ですが、吹奏楽ファンだけでなく、普段吹奏楽を聴く機会がない方にもおすすめ曲を並べました。
①高橋宏樹「A New Singer~新たなる歌い手」
最近出版された新曲です。高橋さんの作品はキャッチーで演奏もしやすいところに魅力があります。この曲は、スウェアリンジェンさんのオマージュ作品であり、作品名を知らずに聴けば“スウェアリンジェン作品!じゃん”と勘違いしてしまうでしょう。はつらつとしたファンファーレ、軽快なメロディー、感動的な中間などが素敵な作品です。
シンプルな作品ですが、曲の構成や和声がしっかりしているので、練習もしやすいでしょうし、軽やかなメロディーが楽しめると思います。各場面の音色に気をつけたいところですが、基礎練習の延長にこの作品を仕上げることができます。B編成の部門ではもちろんですが、A編成の部門でもどの課題曲と組み合わせても良さそうです。
レトロと組み合わせて、ポップスのあとに構成がしっかりしたクラシックスタイルの作品を演奏するという流れもおすすめです。
打楽器も工夫をすれば2人で演奏できそうです。
楽譜https://www.brain-shop.net/shop/g/gCOMS-85167/
音源https://youtu.be/JilkiEQ8y-I
②福島弘和「アベージュ アルカンシェル」
曲のスタートから“美しい”作品です。いきなりフルートとクラリネットにソロがあるのも素敵です。福島さんの作品はどの曲も人気ですが、まだこの曲はそこまで頻繁に演奏されていません。前奏後の曲が快活になる部分は、“福島節”が満載の作品です。3連符が少し大変ですが、演奏しやすいようにパート分けされているので安心です。歌えるとても素敵な作品で、ひと夏を越えてみませんか。
楽譜https://www.brain-shop.net/shop/g/gYDOH-E17/
音源https://youtu.be/qL3g5DzlRi4
③福島弘和「プリムローズ~妖精のいたずら~」
福島作品にまた名曲が登場しました。歌えるし感動的な作品です。冒頭にはトランペットのソロがあります。曲は途中、ワルツになります。このワルツを演奏するのは大変ですが心が躍動します。ワルツが明けるとポルカに、最後は元気よく終わります。
まるで映画音楽か、バレエ音楽の作品かのような素敵な作品です。7分のなかに楽しさと歌心が詰まったおすすめの1曲です。
楽譜https://www.fostermusic.jp/products/detail/11498
音源https://youtu.be/DAlA6v_Ngw4
④福島弘和「百年祭」
この曲は吹奏楽をやられている方にはもう有名ですね。感動的な終結に向かって歌いつぐ感じが素敵な作品です。ソロも多く、アンサンブルが難しい作品ですが、小編成作品の魅力が詰まった作品でもあります。是非、A編成でも演奏してもらいです。
楽譜https://www.brain-shop.net/shop/g/gYDOH-E01/
音源https://youtu.be/AZA0PTb9d7E
⑤和田直也「故郷への船出」
和田さんといえば、「フラワークラウン」をアンサンブルコンテストで聴いたことがある方も多いのではないかと思います。
3部形式で、とてもシンプルなメロディーラインと構成が演奏しやすい作品です。それだけではなく、メロディーラインが歌いやすいのも魅力です。練習時間の確保が困難な昨今ですが、この作品はムリなく取り組むことができるでしょう。
楽譜https://brain-shop.net/shop/g/gBMP13011604/
音源https://youtu.be/3EUT3IC-x4Q
吹奏楽関係者の方で、選挙に困っている方がいましたら、コメントで声をおかけください。ご相談にのります。
後半の5選もお楽しみに!